謎の文章

「文学界」3月号は特集が「阿部和重とこの時代」。「映画覚書」が、タイトルを変えて中原昌也との対談形式で新たにスタート、タイトルは「シネマの記憶装置」*1をモジって(?)「シネマの記憶喪失」(これはいいタイトルだな〜。映画を記憶するのって困難だからなあ〜))。その中で青山真治の「レイクサイドマーダーケース」が論じられているのですが、その青山真治が、この特集に『僕たちの「皆殺し」』というエッセイをよせている。阿部氏の短編集「無情の世界」を映画化する話もあったらしい。これは是非とも実現させてほしいなあ。で、その中に次のような文章がある。


この陽春のある夜明け、阿部氏や中原氏の紹介で知己を得た各出版社の編集者諸氏や、世代を問わず心ある同志としての作家・批評家諸氏をその部品とし、「隅々」を必然とすべく開発された一個の機械が、ごっちん、という深い響きを伴って作動を開始するのをたしかに目の当たりにした。


なにさ、「ごっちん」っていう表現は!? う〜ん、謎である。

*1: 蓮實重彦の著書