松浦亜弥コンサートツアー2006秋「進化ノ季節…」@大阪厚生年金会館(9月17日)昼の部

(ネタバレしてます。注意!)


日曜日は松浦亜弥さんのコンサートに初参加してきました。自分でチケットをとっていたわけではなく、お誘いを受けての参加ということでしたが、結論からいうと、私のような、一度もあやコンに参加したことがなく、また、アルバム曲や、C/W曲も良く知らない人間でも、十分にコンサに集中して充実した時間を送ることが出来る、内容の濃いコンサートに仕上がっていました。


開演前に場内ではクラッシク音楽が流れていて、ドビュッシーの曲などが流れていたように記憶するのですが、じっくり聞こうとしたその時、目の前をかつて“福江弓子”さんの記者会見に出席していた芸能レポーターのかたが2名通っていったので、すっかり気持ちはそちらに奪われてしまい、まるで以前、たまたま招待券を譲ってもらった映画の試写会で浜村淳氏が目の前にいてこれは話のネタができた〜と思った時と同じような気分になってしまいました。有名人を見慣れていない関西人の悲しい性ですねw
とはいえ、会場前に流れる音楽というのは、やはり、そのコンサートのある意味予告編でもあるわけで、実際、その後展開したコンサートにはこうしたクラッシクの香りも確かに漂っていたような気がしております。


幕があいて、あややがせりあがった円状のステージにたち、「砂を噛むように…NAMIDA」を壮大に歌いあげる。自分の座席は2階席の2列目で、前の席が親子席でみなさん座っていて、前になんの障害物もなく、ちょうどあややと真正面に向き合って立っている感じ! しかも目の高さも一緒で超あせりました。あの〜、あややって目がいいんですかね?? 


3曲目の「 気がつけばあなた」だったか、ハロプロのいつものコンサートらしく、激しくPPPHがはいってくる。今回は歌を聴かせるライブになっているらしいのに、相変わらず観客のほうは、せっかくの歌手の歌声をかき消そうとしてしまうのは、もう、有名人を見て喜ぶ関西人と同じくらいどうしようもない性なのでしょうか。


と思っていたら、その後の展開は、そのヲタの思惑を完全にシャッタアウトする流れになっていきます。まあそのことはおいおい書くとして、もう少し、コンサートの進み具合に合わせて書くと、ここで、何処ともなく、ホーン音が響きまして、見ると、一階通路にトランペットとサックスとトロンボーンの演者が陣取って、「聖者の行進」を演奏、ステージへ行進していきます。これは2階から見ているととても見やすくてなかなか壮観です。

いわゆる中2病というやつで、私が初めて洋楽に目覚めたのが、ブラスロックのシカゴでした。そして現在も偶然にもジャズとボサノバにはまっている自分にはこの展開は楽しすぎます! 


中盤でのアコースティック・ギター一本の伴奏での2曲は、本当に素晴らしい聞かせる歌唱で、しかも、歌詞が物凄く良く聞き取れて、「可能性の道」と「私のすごい方法」の世界が説得力を持って伝わってきました。後藤さんにはないタイプの曲ですね〜。


ブラスにギター、キーボードが加わってのバンド形式と、演奏形式がいろいろと変わる上に、途中で映画「スケバン刑事」の宣伝がはいってくるので、つながりという意味ではスムーズでない感じが若干したのですが、そこは、あややのMCがとても巧みなので、すごく気になるという感じではありませんでした。
从‘ 。‘从<私の地元の姫路では、今日運動会のところが多いんだけど、運動会休んで来たという人はいます? 自分の子供の運動会を観ずにこっち来たっていう人はいませんよね…だって、そういう感じの(年代の)方が多いじゃないですか
みたいなことを言ってて大爆笑。個人的にはちゃんと観て来ましたので大丈夫ですよw(運動会でなく敬老の日の催しの吹奏楽の演奏だったのですが。まさか、「Sing Sing Sing」を続けて聴くことになろうとは!)


全体的に見てこのコンサートは、私が今まで見たポップスのどのコンサートにも似ていず、どちらかといえば、ベテラン女性シンガーのディナーショー的であり、また、宝塚歌劇の方が時折開いているコンサートに形式的には似ているような感じがしました。MCでは「二十歳になって」とまっつーが語るごとに「え〜〜」とそれを認めない観客とのお約束(?)のやりとりが頻繁にありましたが、ほんとに、ベテランシンガーのごとき貫禄を感じさせるところもあり、確かに「え〜〜」と言いたくもなります。でも、その上に当然のことながら、若さ溢れる快活で楽しいステージでもあるわけで、非常にオリジナリティのある斬新なコンサートだといえるでしょう。


大胆にアレンジした楽曲のために、従来のPPPHを入れられない観客。ハロプロのコンサートとは思えないくらい、歌が聴ける! しかも、楽しい。まっつーが開演当初に「申し訳ないけど、今回のはいつもと全然違うから」と語ったのは、コンサートに臨む自信の表れだと思っていましたが、これまでの観客のノリをかえてしまおうとする意思の表明でもあったのでしょう。


これまでも、後藤真希のシークレットライブで(実際はMTV側の撮影の都合だったのかもしれませんが)サイリウムの持込を禁止したように、演者側はこれまでのハロプロのコンサート会場ののりを変えていきたいという思いがあるようにみうけられる。ごっちんのGM05Aも多少、そういうことを意識したセットリストがなされていたように思えましたし。今回のまっつーコンはそれをさらに具体的に踏み込んでみせたもので、その結果、ある意味理想的な見るスタイルを演者側から提示されたように感じます。
実際、大阪昼の会場は非常にマナーがよく、聴くべきところでは本当に静かに聴き(若干ぐずってた子どもがいましたが、これはまあ仕方がない)、盛り上がるところは自然に盛り上がっていき、実によい雰囲気でした。


自分の理想を持ち、既存の形を打ち破って、具体的に作り上げることは簡単なことではないでしょう。でも、今回のコンサートではあややの並々ならぬ歌への想いが私のような初参加の人間にもびしびし伝わってきました。歌手として、伝えたいもの、その伝え方、考えて、考えて作り出された舞台なのでしょう。実力と自信がなければこなせないステージでもあります。「緊張している」と何度も語っていたあややですが、いいもの見せてもらったなという思いでいっぱいです。


さて、10月から予定されているGM06Aですが、ごっちんも、また、ラジオで
( ´ Д `)<今までのライブとはほんとにがらりと変わります。
と言っていました。あやコンとはまた全然違った傾向になるとは思うのですが、良き友人、良きライバルであるあややのこの秋コンをうけて、ごまコンがどんなふうに展開していくのか、益々楽しみになってきました!(といっても自分が参加できるのは最終日の11月25日なんですよね。は〜、まだまだ待たなくてはなりませんね〜)