「ロード・トゥー・メンフィス」

THE BLUES MOVIE PROJECThttp://www.blues-movie.com/) として製作公開された一本。結局この一本しか見られず(見たのは3週間前の話しです)。
ブルースの聖地として知られるメンフィスのビール・ストリートから巣立っていったブルースマンたち、超大物B.B.Kingをはじめ、ボビー・ラッシュや、ロスコ・ゴードンなどが、再びメンフィスにて一同に集まりライブをするために、聖地へと戻ってくる。そんな彼らの現在と時代に振り回された歴史を追うドキュメンタリー作品。時代がブルースを求めなくなり、白人のエルビスがR&Rを歌い、観客の態度ががらりと変わってしまった時をB.B.Kingが振り返るシーンは、涙なくして観られない。ダンスも出来ない、ブルースしかできないと語るB.Bキング。ある意味とても不器用な彼らは、時代に見捨てられ、やがて再評価され、その間、ただひたすらにブルースだけを奏でてきたのだ。ボビー・ラッシュは今でもばりばりに地方のクラブハウスをバスでスタッフとともにまわっていて、映画はたっぷり彼のエキサイティングなライブパフォーマンスを見せてくれる。歌えることの歓びを素直に口にし、まだもう少しで、自分もB.BKingのようになるところまできているんだ、もう少しだ、もう少しだと自分を鼓舞する。とにかく年齢とか感じさせない、のりのりのとっても卑猥なライブで、で、メンフィスのライブ前に服を買って、つけにしてしまうボビー・ラッシュめちゃかっこいいです。結構、昔、ボビー・ラッシュは聴いていたので、現役の姿をみる事が出来て感激!
日曜になると彼は、教会に行く。そこでは自分は歌わない。聖歌隊が牧師が歌いまくってる。感極まっている信者がいる。これはまたボビー・ラッシュのライブにも負けないほどのエキサイトぶり。
過去の貴重な映像と、現在のブルース・シーンが、絶妙に編集され、ブルースマンの過去と現在を感動的に描き出す。非常によく出来たドキュメンタリー映画