「ササメケ」04(ゴツボ×リュウジ Kadokawa Comics)

待望の「ササメケ」第4巻を昨日フラゲしてきた。第一巻が出た時、いわゆるジャケット買いをしたのだが、その第一巻は、帯に、推薦文書いている浅田弘幸氏の名前がタイトルよりも大きくのっていて、この人が作者なのか、と最初間違っていたくらい、そんなくらい、世間の認知度は低かった。が、最近赤丸急上昇で人気が出てきたようで、さすがに4巻の帯に推薦文&絵を描いている二ノ宮知子の字は、小さくなっている。作者、ゴツボ×リュウジの名前は相変わらず帯の下に隠れているけれど。“脱力系サッカー風味青春グラフィティー”と銘打った本書。個性溢れるキャラクターの面白さでまず読ませ、決して、スポコンにならないおとぼけスポーツマンがとして、ひょうひょうと、かつ奇天烈な世界を展開していて、しかも、ストリート系のファッション風味も楽しめる愉快な作品だ。
 私はこの作品を2つの観点で注目している。まず一つは、舞台が、滋賀県であること。かって、滋賀県を舞台にしたマンガってあったっけ?
登場人物の名も、奥びわ子、安土桃山(とうざん)、近江舞子と、滋賀県に馴染みの無い人でも、解っちゃうようなのがぞくぞく。さらにうちみたいに、滋賀県に親戚がいたり、先祖代代の墓があるような人には笑ってしまうような、ローカルな滋賀県の地名が一杯。曳山まつり、長浜らくいち、八日市一、米原さん、などなど、さらに4巻では、犬上郡、貴生川兄弟、多賀兄弟、草津左高校のエース秦荘(はたしょう)、など新キャラも登場。次はどんな地名=名前が出てくるのか楽しみだ〜。川本三郎が、地方を舞台にした青春映画は大概面白いというようなことを書いているが、このマンガもその原則にのっとっているといえる。
 そして、二つ目は、近江舞子というキャラが、後藤真希に似ているのだ。最近のごっちんとは、多少違うのだが、金髪の長い髪を時にふた括りにした姿といい、髪の毛からはみだす大きな耳といい、「感情表現のヘタ」な性格といい、①②巻を読んだ当時は、これはごっちんだ!と思ったものである。さらに、①巻の巻末に、“ゴッチンにお手紙を出そう!!”と、このマンガが連載されている「少年エース」を出している角川書店の住所がかかれているのだ。“ゴッチン”って…。どうやら作者のゴツボ×リュウジ先生の愛称のようなのである。これは、もしかしたら、ゴツボ先生、後藤ヲタなのか?と思って、先生の公式HPに私、質問を送りました。結果、「違います」ああ、そう…。でも、月刊少年エースの編集部にヲタがいるらしい。それで、ゴツボ先生のことをゴッチンと呼んでいるのか!? ゴツボ先生、へんな質問をしてすみません。①巻以降は、“ゴッチン”の表記もありません。でも、似てるんだよなあ・・・。
 あまりにも後藤真希が好きすぎて、知らず知らずにあちこちに彼女の面影を無意識に探しているのか?
 ところで、舞城王太郎の「阿修羅ガール」に、斎藤マキという、強烈なキャラクターがでてくるんだけど、“マキは江戸川区に住んでいる”(P129)!という一説が! そりゃあ、江戸川区にマキって言う名前の子は一杯いるだろうよ。“斎藤”だし、いや、でもな〜。あ〜。
 今日、「ヤンタン」で新曲かかるかな!?