「テープ」(ねたばれあり)at梅田ガーデンシネマ

chori2003-08-08

出演は3人のみ。場末のモーテルを舞台に高校時代の同窓生が、ある日の出来事について、語りだす
が…という一種の実験作。
もともとは、オフ・オフ・ブロードウエーで上映されていた舞台作品にイーサン・ホークが、惚れて、
「恋人たちの距離」のリチャード・スレーターにもちかけて、自ら主演で映画化にこじつけたもの。
舞台の映画化となると、高校時代の回想シーンなんかを映像化するなんんてことが、すぐ思いつくけ
れど、この作品は室内から一歩も出ず、そのかわりデジカメによる激しいカット割りがほどこされて
いて、いつしか、これが狭いモーテルの一室の出来事だってことを忘れさせてしまうくらい、特に
後半は、スリリングに満ちてくる。
3人の思惑のすれ違い具合が、凄く、面白いんだけど、とりわけ、ロバート・ショーン・レナードが、
誠実になろうとすれば、するほど、ユマ・サーマンと遠ざかっていく様が圧巻。
結局、一つの出来事をおのおのが、自分の都合のいいように解釈していたいという、エゴがむきだしに
なっていく。
ロバート・ショーン・レナードってどこかで、見たことあるなあと、思っていたら、「いまを生きる」
で、生徒のリーダー役をやっていたヒトだった。イーサン・ホークとは、それ以来の友人なんだね。
あの作品のイーサン・ホークは、紅顔の美少年だったなあ。