荒井晴彦

2月21日に放映される 後藤真希主演作品DRAMA COMPLEX 「松本清張スペシャル・指」の脚本を担当した脚本家、荒井晴彦氏の作品で自分が(映画館で)観てるものをあげてみた。


遠雷(1981)
時代屋の女房(1983)
Wの悲劇(1984)
恋人たちの時刻(1987)
KT(2002)
ヴァイブレータ(2003)
 


意外に観てないな〜。どっちかといえば自分がスルーする類の作品が得意なかたなので。性を描くことが人間を描くことみたいな内容のものが多いという印象を持っていますが・・・。
「遠雷」は確かATG映画で監督は 根岸吉太郎石田えりの大胆な演技と地方の農村の俗物性がよく出ていた作品でした。「時代屋の女房」も荒井氏だったのね。先日ドラマコンプレックスで2006年版「時代屋の女房」をやってたのをちらっとみたけど、やっぱり、あの役は夏目雅子でないとな〜って感じでした。
「恋人たちの時刻」は、どちらかといえば失敗作だと思うんですが(監督は「Wの悲劇」の澤井信一郎監督)、未だに強烈な印象が残ってます。なにしろ、「ションベンライダー」で爽やかに(?)登場した河合美智子と「メインテーマ」で薬師丸ひろ子の相手役で彗星の如くあらわれた野村宏伸のからみがひりひりした痛さを見る側に強烈に叩きつけてくれましたので。
「KT」は阪本順治監督。これは日本では珍しい政治的エンターティンメントの傑作です。
ヴァイブレータ」はまさに荒井氏得意とするところの作品といえるでしょう。どうもヒロインに感情移入しずらく自分的には「いかにも日本映画というような日本映画を観てしまった」という印象です。でもそのいかにも日本映画らしい日本映画というのを創ってきたのが荒井氏(とその周辺)で、今こうして思うと自分のイメージしてる「日本映画」というのは、荒井氏が築き上げてきた一連の作品群に、観る、観ていないにかかわらず随分感化されているようです。そしてそれらは、日本映画界という大きな枠組みでみれば決して本流ではない。それでも強烈な印象を残している、つまり荒井氏は日本映画界屈指の大物アウトローといえるかと思います。
この方が脚本っていうことから、ドラマの力の入り具合がうかがい知れるかと思います。しかし、まあごっちんが初めて「指」のシナリオを読んだ時、赤面して「なんだこりゃ」と叫んだというのは(「読売新聞2月17日夕刊より)本当にびっくりしたんでしょうね。「なんだこりゃ」というのがそのまま新聞に掲載されているというのもなんだかおかしい。
荒井氏が編集されている映画雑誌「映画芸術」のHPのBBSにも「指」の告知がされていました。所謂映画ファンの人たちも見てくれるのではないかと期待しています。
(日テレ)http://www.ntv.co.jp/digi/yubi/
(「後藤真希ドラマ日記」)http://www.helloproject.com/gotodiary/index.html