「スケバン刑事」4代目襲名に関連して、

あややスケバン刑事4代目を襲名、ということで映画の撮影も始まったようですね。実はなにを隠そう、私、「スケバン刑事Ⅱ少女鉄火面伝説」の大ファンであったという過去を持っております。あくまでも「Ⅱ」です。1と3にはまったく思いいれはありません。
そんなわけでこの機会に熱く「スケバン刑事Ⅱ」について語ってしまおうというのが本日のテーマです。
さて、昭和60年11月8日、記念すべき「スケバン刑事Ⅱ」第一話が放映されました。土佐に育ち、幼い頃から鉄仮面をかぶらされて育ってきた少女、五代陽子。彼女をスケバン刑事2代目に襲名させようと、機関は彼女を東京へと連れ出します。協力を拒む陽子でしたが、スケバン刑事になることで、自分の出生の秘密をとくことが出来ると知り、桜の代紋入りのヨーヨーを武器に2代目麻宮サキを襲名するのでした。
鉄仮面をはずした際の五代陽子が、とても綺麗な顔と美しくなびく髪をみせた時、「バカな」と暗闇指令と同じように叫んだのは私だけではありますまい。そんなつっこみどころ満載のドラマでしたが、回を重ねるうちに自分はどんどんどんどんのめりこんでいき、ついには、ファンジンを作って(今も昔もおんなじようなことやってますの)、フジテレビに送ったら、プロデューサーの岡正氏からご丁寧なお手紙とフジテレビのTシャツと月曜ドラマランドのTシャツを送っていただいたことがあります。なんでそんなこと書いたかと言うとまあそれだけ夢中だったということを言いたかったのと、ちょっと自慢したかったんです。すいません、これくらいしか自慢することがないもんで…。
スケバン刑事」というと、奇想天外摩訶不思議な荒唐無稽の美少女アイドル系お子様活劇ものというふうなイメージが一般的なのかもしれません。大映テレビなどと一緒くたに語られたりすることもあるようですが、大映テレビとは実は似て非なるものでありました。一見いかがわしそうに見えて実は爽やか系の青春ストーリーであったのが、「スケバン刑事Ⅱ」だったのです。
五代陽子またの名を麻宮サキさんは、鉄仮面をかぶせられたことで、通常の少女時代を奪われた現代のカスパー・ハウザーであり、その彼女が人間らしい生活を取り戻していき、初めて出来た友人との友情を深めていく姿は感動的でありました。その様子を南野陽子さんが本当に臨場感溢れる演技で見せてくれたので、私は、いつか、ビー玉のお京や、雪乃さんが、彼女から失われてしまうことがあるのではないかとドキドキし、3人の友情がいつまでも続くように祈りながら見ていたものです。笑顔が増えていく2代目の表情や、3人の固い友情をみるにつけ、その笑顔や友情を奪おうとする敵というものが、余計に憎むべきものと認識され、そのため、活劇としての面白さも増していたといえます。岡正氏自身も某書籍の中でこの物語を「愛の失地回復の物語」と語っています。
きちんとした成長物語と、爽やかな青春ストーリー、その要素があったことは意外と見落とされていて、荒唐無稽なシチュエーションだけが記憶に残っていっている部分があるかと思いますが、今度の映画化作品も設定やアクションの奇抜さだけでなく、こうした人間ドラマをしっかり描いてほしいものです。石川梨華ちゃんの役どころは一見敵役のようですが、ヨーヨーを練習しているところを見ると、最後はあやや4代目と共に大きな敵と戦うという展開になりそうなので、二人の気持ちが近づいていく過程を丁寧に描いてほしいなあ〜。そして、なにより、4代目は超運動オンチの2代目に比べると、遥かに動ける人なので、スタントマンなしのアクションシーンなどもちょっと楽しみかもしれません(怪我にはくれぐれも気をつけてくださいね)。
かつて、スケバン刑事の大ファンで今、モーヲタという人って果たしてどれくらいいるのでしょう?これはお前、観に行けっていわれてるようなものなので、秋には映画館へと出向く予定です。