「ファイアーボーイズ〜め組の大吾」

主人公の熱すぎる性格と、やけに過剰にドラマチックな演出が好きになれなくて、ここんところ、みていなかったのだが(山田孝之という俳優は嫌いじゃないです。念のため)、昨日の放送分は面白かった。原因は塚本高史だ。彼がほんのちょっといつもよりメインになっただけで、こんなに雰囲気ががらっとかわるなんて。物語的には相変わらずなんだけど、塚本高史の存在自体が、物語全体を和ませているのだ。 
 山田と塚本が意地はって、競歩からふらふらになるまで競争するシーン。観ていて、こいつら、アホだよなと思わず頬がゆるんでしまったのだが、塚本自身が「俺らアホだよな」というセリフを語っていた。どんな劇的な場面よりも、どんな重いセリフよりも二人の絆を現した場面だった。いつもは、こいつ、どうも気に入らんと思っている大吾ですらこの場面では、微笑ましく見えるのだった。塚本という俳優の持つ“軽さ”が、つっぱしるだけのドラマにちょっとした和みを与えていたと思う。そして、いつもの塚本高史なのに、やっぱり今回も甘粕と役名で呼びたくなる自然な演技だった(http://d.hatena.ne.jp/chori/20040115)。