「楽隊のうさぎ」(中沢けい/新潮文庫)

小学校時代、いじめられっ子だった少年が、中学で吹奏楽部に入って、徐々に成長していく姿を描く。吹奏楽部に入ってる人、入ってた人、身内に吹奏楽部員がいる人には必読の書。
 好きな一節。
“音楽は演奏を終えてしまえば消えてしまうものであるし、音楽があったからと言って世の中の何かが変わるというものでもないけれど、一人の人間を確実に変える力はある”。
 最後の演奏シーンは圧巻。