FM802「ハッピー・ファン・レディオ」小説家、柴崎友香(「きょうのできごと」)出演(第2週)書き起こし(抜粋)

DJ中島ヒロト:まずこれ(小説「きょうのできごと」)を書いたときにどういうところからこれを書こうと思ったんですか?
柴崎:これは、まず本だと5つの短編なんですけど、それの最初の話が妻夫木君と伊藤歩ちゃんが演じている、中沢とけいとが、車の中でしゃべっているだけっていう話しなんですけど、その話しが、一番最初に思い付いて、その中にトンネルでオレンジのライトがついてるじゃないですか。高速道路のトンネル。あれを映画に撮ったらめっちゃかっこいいねんでって、中沢が言うんですけど、映画監督になりたい中沢が言うんですけど、それを、そんなようなことを友だちが言ったことがあったんですよ。車に乗っているとき、今のセリフ、セリフっていうか、その時の感じがすごいよかったんですよ。
中島:それでそっから膨らんでいって、
柴崎:それをいつか書きたいなあと思って。
中島:撮影にも何回が立ち会われたそうですけど、みててどうでした?
柴崎:貴重な体験でしたね。自分の書いたことを目の前で演じたり、必死になって、みんなが撮影されて、スタッフの方が動き回ったりしてて、随分不思議な感じでしたね。それみながら考えましたね。自分の書きたかったことは、こういうことだったんだと凄く考えながら見ました。
中島:なんか、まだ気付くってことなんでしょうね。
柴崎:あります。また改めて気付いたり、映画になるまでに時間があったので、その間に自分の心境の変化があったりもするので、あっあの時、私はこういうことを思っていたのとか、自分で無意識のうちに書いていた部分とかも、あっそういうことを書きたくてこんなセリフにしたのかなとか(笑)。
中島:柴崎さんが書いてるとき、やっぱり文章書くってことは、絵も浮かぶじゃないですか。それと比べてどうでした?勿論まったく一緒じゃないだろうし、妻夫木くんが演ることを想定して書いたわけじゃないから実際は違ったと思うんですけど、でもやっぱり忠実だなって感じでした?
柴崎:そうですよ。思い浮かべていたのとなんか近いというか、ほんとうに通じているという感じがしましたね。
中島:矢井田瞳の曲に対しては何かあります?
柴崎:あの曲よかったっていうか、一番最初の関係者だけの試写で観たときに、曲も初めて聴いて、映画のエンディングに流れてきて、すごくいい曲だと思いました。どうなるのか想像がつかなかったんですよね。どういう曲がつくのか。最後あの曲が流れてきたときに、凄くいい曲っていうか、凄く雰囲気にあってましたよね。
中島:来週はプライベートなお話をお伺いしようと思っております。
●「しんドル」の前にやってる(AM1:00からの)「円都通信」が凄いです。これは、なんか本とかになりそう。